こんにちは。今回は大型犬の子に多い骨の腫瘍「骨肉腫」について紹介させていただきます。
骨肉腫は発生する場所・犬種に特徴があり、ゴールデン・レトリバー、ジャーマン・シェパード・ドッグなどの大型犬に多いです。
骨肉腫の75%は四肢に発生するといわれており、
・前肢のほうが多い(後肢の2倍)
・肘から遠い部位(上腕骨近位・橈骨遠位)
・通常、関節を超えて発生はしない
という傾向があります。
悪性度は高く、遠隔転移を起こしやすいため、発見時にすでに肺などに転移していることもあります。
症状としては、主に跛行(びっこ)で発見されることが多いです。進行すると強い痛みを伴う為、食欲・元気の低下がみられることもあります。
下の写真は当院で診断した骨肉腫のレントゲン写真です(左側:腫瘍側、右側:正常肢)
この子は左前肢の上腕骨に腫瘍ができていました。〇で囲っている部分が腫瘍によって破壊された骨の部分です。
大型犬でびっこが長く続く場合は早めに動物病院を受診しましょう!
次回は骨肉腫の治療について解説させていただきます。
獣医師:清水