犬の消化管腫瘍①

犬の小腸に発生した腫瘍について今回は執筆させていただきます。

犬の小腸に発生する腫瘍として一番多いものは腺癌、次にリンパ腫が多いです。他にも平滑筋肉腫、平滑筋種、消化管間質腫瘍(GIST)などがあります。

消化管にできる腫瘍の多くが、治療の第一選択は手術になることが多いです。ただし、例外として「リンパ腫」に関しては抗がん剤が良く効くタイプの腫瘍のため、抗がん剤治療がメインになってきます。

 

消化管に腫瘍を見つけた場合、まずは超音波を使ってお腹に針を刺して細胞をとってくる細胞診という検査を行いどういう腫瘍が疑われるかを調べます。

 

今回の子はもともと下痢気味の症状が続いていましたが、最近下痢の頻度が増えてきたということで来院し、検査をしたところ腸に腫瘍がみつかりました。

 

 

超音波ガイド下で針をさしましたが、診断につながるような腫瘍の細胞はとれませんでした。

そのため、診断・治療をかねて外科手術にて切除することにしました。

(②に続きます)

 

獣医師:清水