今回は「肥満」についてお話します。
肥満とは、体に過剰な脂肪が蓄積した状態のことをいいます。
丸みを帯びた体型はとっても愛らしいですが、肥満によって多くの合併症が起こります。
例えば、関節や維間板の異常、呼吸障害、運動不耐性、糖尿病、高脂血症、脂肪肝、膵炎、高血圧、皮膚病等の原因になります。また、感染症にもかかり易くなり、外科手術および麻酔時の危険性も高くなります。
自分の愛犬、愛猫が肥満かどうかは、以下の点を踏まえて総合的に評価します。
※決して体重だけで評価はしません!
①腰骨を触る
厚みがあり、腰骨が触りにくい、触れないのは肥満です。
②ろっ骨を触る
肋骨が容易に触れないのは肥満です。
③腰のくびれ具合を見る
真上から見たとき、腰のくびれがほとんど見られない、また横から見たときにお腹のへこみが見られないのは肥満です。
ダイエットを始める場合、まずは食事管理を行い、運動は適度なものにします。
肥満の度合いにもよりますが、太った犬猫を無理に運動させると心臓や関節に負担がかかりやすくなるからです。
食餌管理は、フード量を減らすなどして、摂取カロリーを減らすことが必要となりますが、
ただフードを減らすだけでは、空腹感は満たされないし、体に必要な栄養(ミネラル類、ビタミン類など)も減少してしまいがちです。
そのため、ダイエットフードを試される方が多いです。
ダイエットフードは、満腹感に優れ、かつ摂取カロリーは落としつつ、必要な栄養素を摂取することができます。
わんちゃんにクッキーを1枚あげることは、人がハンバーガーを1つ食べているのと同じことです。
おやつや人間用のごはんを与えないことも大切です。
トレーニング等でどうしてもおやつが必要な場合は、一日のごはんの中からあげるようにして上げてください。
急激な体重な減少は二次的に病気を引き起こすこともあるため、1週間に1~2%の減少を目標にがんばりましょう。
最後にダイエットフードに切り替えてダイエットが成功した症例をご紹介したいと思います。
てらかど動物病院のアイドル犬のピートくん。
今年の3月上旬には6.8kgありました。
ダイエットフード(Hill’s メタボリックス)をはじめたところ、
4/1 6.5kg | 5/15 6.26kg |
まあまあ分かりづらいですが・・・(^^;
徐々にくびれがはっきりしてきているような気がしませんか?
ダイエットフードにもいくつか種類があります。
サンプルもご用意してありますので、気になる方はまずはご相談下さい。